荷物が少量の引越しなら自力で可能？単身プランの利用や自力引っ越しのメリット・デメリットを解説

荷物が少量の引っ越しは自力で可能？

自力の引っ越しとは、引っ越し業者に依頼せず自力で梱包材や荷物を運搬する手段を確保して全ての引っ越し作業を自力で行う方法です。
実は、引っ越し作業を業者に依頼するようになったのは第一次オイルショックの頃、1970年代といわれています。
それまでは、家族だけで引っ越し作業をするか、応援が必要な場合は近所の方の手を借りました。
したがって、引っ越し作業自体を自力で行うことは可能です。
一般家庭の引越し荷物は主に以下のようなものがあります。

• 大型家具・家電
• 小型家具・家電
• 衣類・雑貨類
• 本・おもちゃなど
• その他

これらはごく一部を除いて、取り外し・取り付けに特別な資格は必要ありません。
人手と時間さえあれば引っ越しは自力でできるといえます。
荷物が少量の引っ越しならなおさらです

荷物が少量の引っ越しを自力で行なうメリット

荷物が少量の引っ越しを自力で行うメリットには、以下のようなものが挙げられます。

 

• 引っ越しにかかる費用を抑えられる
• 引っ越しの時期を自由に決められる
• 引っ越しを自分のペースで行なえる

 

荷物が少量の引っ越しを自力で行う最大のメリットは、引っ越しにかかる費用を抑えられることです。
荷物が少量とはいえ、引っ越し作業を業者に依頼する場合は以下の料金がかかります。

 

• 引っ越し作業を行うスタッフの人件費
• 引越し荷物を目的地に送る運送費
• トラックのチャーター代
• 養生費用

 

自力で引っ越しすれば、上記の費用を大幅に節約できるでしょう。
友人や知人に手助けを頼めば、人件費も謝礼やお礼の食事程度ですみます。
また、引っ越しの時期やペースを自分で決められるのもメリットです。
例えば、引っ越し先が近ければ新居を借りた直後から少しずつ荷物を運んで、引っ越しを完了させることもできます。
引っ越し業者に依頼した場合、料金が2月末～4月、9月の繁忙期と5～8月、10～2月半ばまでの通常期で10万円近く変わるのが一般的です。
しかし、自力での引っ越しならばいつでも最低限の金額でできます。
特に、ある程度時間の自由が聞いて時間をかけて引っ越しができるならば、自力で引っ越するメリットは大きいでしょう。

荷物が少量の引っ越しを自力で行うデメリット

荷物が少量の引っ越しを自力で行うデメリットには、以下のようなものがあります。

 

• 梱包材からトラックの手配まで全て自分で行わなければならない
• 運搬中に荷物が壊れても補償がない
• アパートやマンションから引っ越す場合自力で養生する必要がある
• 遠方へ引っ越す場合は荷物搬送の手続きが煩雑になりがち

 

引っ越し業者に依頼すれば、荷物を運搬するトラック、搬入搬出を行うスタッフ、梱包材、養生アイテムなどをすべて用意してもらえます。
また、引っ越し業者は家財が運搬中に破損した場合に備えて保険に入っているのが一般的です。
何より、引っ越し業者のスタッフは引っ越し作業に慣れています。
例えば、県外や海外への引っ越しの場合、自力で行うならば自分で何百キロも車を運転したり、船便や航空便の手配も自分でしたりしなければなりません。
引っ越し作業にかかる料金は、荷物の量や引っ越しの時期、引っ越しする距離によって決まります。
荷物が少量でも遠方に引っ越す場合は、業者に依頼したほうがかえって安くつく場合もあるでしょう。

自力で行なえる荷物が少量の引っ越しの目安

「荷物が少ないので自力で引っ越しをしたい」と検討している場合、以下のポイントを目安にしてみましょう。

 

• 引っ越し先が同じ市内など近場である
• 引越し荷物の中に大型家具・家電がない
• 引越し荷物の中に大型の楽器や精密機器など運搬に技術や特別な梱包が必要なものがない
• 搬入・搬出の際に養生する場所が少ない

 

大型の家具や家電は、搬入・搬出がとても大変です。1人用の小型のものであっても海星を必要とします。また、トラックをチャーターしないと運べません。
引越し荷物がダンボールだけならば、トラックでなくても大型のバンがあれば運べるケースもあるでしょう。
距離も重要です。荷物が少なくても搬出作業をした後で車を運転して遠方までいくのは大変です。
荷物がダンボール10箱までなら宅配便を利用する方法もあります。
このほか、近場ならば数日かけて何往復もすることもできるでしょう。

荷物が少量の引っ越しを自力で行う手順

引っ越しを自力で行なう場合、以下のような手順で行いましょう。

 

• 不用品を全て処分する
• 梱包材（ダンボール・ガムテープ・布団袋・緩衝材）などを購入する
• トラックなど荷物の運搬ができる車両の手配
• 荷造りをする
• 手伝ってくれる方がいれば声をかける
• 搬出作業
• 大家さんや管理会社との立会い確認・鍵の返却
• 引っ越し先へ移動
• 搬入作業

 

荷物をすべてダンボールに詰められたとしても、これら作業をすべて行うのはとても大変です。
どうしても1人で行なう場合は、前日までに荷造りを全て済ませておき、当日は搬出や搬入作業のみを行いましょう。
1人暮らしならば、3人いれば荷物の梱包や搬出がかなり楽に行なえます。
なお、どれほど近場であっても「荷物を台車などにのせて手で運搬する」「歩いて荷物を運ぶ」といったことはおすすめできません。
短距離とはいえ重い荷物を持って何往復もするのは大変です。
集合住宅であれば、階段の上り下りなども必要です。
引っ越しの日と退去日が同日であれば、その日に退去が完了しないと違約金が発生する場合もあります。
引っ越しは費用より時間と手間を節約する方法を選択してください。

荷物が少量の引っ越しをお得に行う方法

荷物が少量の引っ越しを自力以外でできるだけ費用を抑えて行いたい場合、以下の方法を検討してみましょう。

 

• 単身引っ越しパックを利用する
• 混載便や午後便を利用する
• 引っ越し時期をずらす

 

単身引っ越しパックとは、コンテナボックスを利用した単身者向け引越しサービスの一種です。
高さ130～175cm、幅104～108cm、奥行き74～105cm程度のコンテナボックスに積める分だけ荷物を積むことができ、他のコンテナと混載して引っ越し先まで運んでくれます。
引っ越し作業をしてくれるスタッフが1名付くところが多いです。
単身引っ越しパックは自力引っ越し同様に、大型家具や家電が少なくダンボールが荷物の中心の場合におすすめです。
混載便とは、同じ地区に引っ越す複数人の荷物を一緒に積んで引っ越しを行う方法です。
荷物の搬出・搬入の時間が限定されて動かしにくいのがデメリットですが、単身引っ越しパックよりも多くの荷物を積んでもらえます。
午後便は、文字どおり午後に搬出をして出発する便です。
引っ越しする距離によってはその日に搬入作業ができないデメリットはありますが、午前便よりは割安になる場合もあるでしょう。
このほか、引っ越し時期を通常期にずらせるなら引っ越し費用を数万～10万円ほど抑えられます。
自力の引っ越しは手軽に見えますが、想像以上に手間がかかります。
他の方法と比較してよく検討してみましょう。

まとめ：荷物が少量の引っ越しでも自力引っ越しは難しい場合もある

近年は人手不足も手伝って、特に繁忙期はなかなか引っ越し業者の予約が取りにくいケースも多いです。
荷物が少量の引っ越しならば「自分でやったほうが楽なのでは？」と思うかもしれません。
しかし、荷物の種類や家の環境、頼れる人手によっては自力での引っ越しより、引っ越し会社とプランを選んで依頼したほうがおすすめの場合も多いです。
安易に決めず、よく検討して見ましょう。