家族で引っ越しする際に利用できるパックとは？内容やおすすめを解説

引っ越し会社が提供するパックとは

引っ越し会社が提供する「パック」とは、利用できるサービスプランのことです。
引っ越し会社によって販売しているパックプランは異なりますが、大きく分けて以下のような2つの種類があります。

• 引越し荷物の梱包・荷解までスタッフが行ってくれるパック；おまかせパック・フルパックなど
• ダンボールをはじめとする梱包材や荷物の搬出・搬入のみスタッフが行ってくれるパック：セルフパック・スタンダードパックなど

また、引っ越し会社によってはプランが細分化されており、「荷造りか荷解のどちらかだけスタッフが行うパック」「指定された部屋の荷造り・荷解だけスタッフが行ってくれるプラン」などが指定できます。
引っ越し会社を選ぶ際は知名度や値段、日程などのほか、プランにも注目してみましょう。

おまかせパックのメリット・デメリット

おまかせパックとは、引越し荷物の梱包・荷解までスタッフが行ってくれるパックです。
引っ越し会社によっては、荷造り・荷解のどちらかだけ依頼できるパックもあります。
おまかせパックを利用する最大のメリットは、荷造りや荷解といった引っ越し作業の中で最も手間がかかって大変な作業を引っ越し会社のスタッフに任せられることです。
家族連れの引っ越しの場合、子どもがまだ赤ちゃんで目が離せない、要介護の家族がいる、夫婦共働きで荷造りや荷解のためのまとまった時間が取れない、といったケースも珍しくありません。
その一方で、家族の人数が多いほど引っ越し荷物は多くなります。
荷造りや荷解を任せられれば、引っ越し作業の負担はかなり軽減できるでしょう。
デメリットとしては、費用がどうしても高くなりがちなことや、プライバシーが保ちにくいといった点が挙げられます。
特に、2月末～4月、9月の繁忙期は引っ越し料金そのものが高くなるので、依頼者にとっては負担が重くなります。
また、できるだけ自分の持ち物を他人に触れて欲しくない方にとっては、引っ越し会社のスタッフといえども荷造りを依頼するにはストレスを感じる場合もあるでしょう。
特に、女性の場合は男性スタッフに持ち物を触られたくないと思う方も多いです。
なお、数は少ないですが女性スタッフのみを派遣してくれるサービスを実施しているところもあります。
必要ならば、女性スタッフを派遣してくれるプランが選択できるおまかせパックがある引っ越し会社の利用を検討してください。

スタンダードプランのメリット・デメリット

スタンダードプランとは、引っ越し会社からダンボールなどの梱包材を提供してもらい、自分で梱包・荷解を行うパックです。
引っ越し業者に依頼するのは、荷物の搬入・搬出のみです。
なお、テレビや冷蔵庫などの大型の家電やタンスなどの大型家具は引っ越し会社が輸送中に傷つかないように梱包してくれます。
スタンダードプランのメリットは、引っ越し費用が抑えられることです。
引っ越し費用は、引っ越しする時期・荷物の量・引っ越しする距離によってきまります。
例えば、前述したような繁忙期に大家族が100km以上の遠距離の引っ越しをすると、引っ越し料金は高額になりがちです。
少しでも引っ越し費用を抑えたい場合は、スタンダードプランは適しています。
子どもがある程度大きくなり自分の荷物を荷造り・荷解できるなら、荷物が多くても人でもあるのでなんとかなるでしょう。
その一方で引っ越し作業が大変になりがちといったデメリットがあります。
現在は共働きのご家庭が当り前となり、引っ越し作業に当てられる時間が取りにくいケースも珍しくありません。
「なんとかなると思ったけれど作業時間が押してしまい、手当たり次第にダンボールへものを詰めこんでしまった」といった恐れもあります。
なお、引っ越し業者が来るまでに荷造りを終えていない場合「引っ越しできる状態ではない」と判断され、作業をキャンセルされる可能性もあります。
ですから、引っ越し当日まで引っ越し作業に集中できる日を何日か造るなど、工夫が必要です。

おまかせパックを依頼しても自分で行わなければならない作業

おまかせパックを依頼しても、全ての作業を引っ越し会社のスタッフに依頼することはできません。
以下の作業は自分で行いましょう。

• 荷造りして欲しい荷物の選定
• 不用品の処分
• 引っ越し先での荷物の置き場所の指示
• 各種事務手続き

引っ越し業者のスタッフはトラブルを避けるため、自分で勝手に依頼者の荷物の取捨選択はしません。
指示がなければあきらかにゴミとわかるものでも、梱包して荷造りしてくれます。
したがって、スタッフが作業する日までに、荷造りして欲しいものを選定しておきましょう。
また、不用品の処分も原則として自分で行います。
引っ越し会社の中には、オプションで不用品を処分してくれるサービスを提供しているところもありますが、別途費用がかかります。
このほか、荷解をする場合もどこに何を置くかの指示が必要です。
したがって、おまかせパックを依頼したからといって、引っ越し当日まで何もしなくてよい、といったことはありません。
スタッフがすぐに作業にかかれるように荷物を整理しておきましょう。

引っ越し会社が提供するパックにつけられるオプション

引っ越し会社が提供するパックには、このようなオプションもつけられます。

• 荷物の一時預かり
• 不用品の処分
• エアコン取り外し・取りつけ
• 家電の設置・取り外し

引っ越し会社によって提供しているオプションは異なりますが、特にエアコンの取り外しや設置は自分ではできないケースが多いので、依頼すると便利です。
このようなオプションは、見積もりの際に依頼できます。
依頼する際に、費用だけでなくどこまで依頼できるのか確認しておきましょう。

引っ越し会社が提供するパックを選ぶ際の注意点

引っ越し会社のプランを選ぶ際は,以下のポイントを確認しましょう。

• パックの中に含まれるサービス
• パックに付け加えられるオプション
• パックを変更する期限

まず、パックに含まれるサービスの確認が不十分だと「含まれていると思ったサービスが含まれていなかった」などのトラブルが起こります。
必ずパックに含まれるサービスの内容や範囲を確認してください。
また、最初はスタンダードプランで予約したが、事情があっておまかせパックに変更したいといった場合もあります。
パックの変更が可能ならば、引っ越し会社への依頼をキャンセルせずにすみます。
なお、引っ越し会社が提供するパックには、家族向けの他単身向けもあります。
この単身向けパックは家族連れでも利用できるので、利用したい場合は相談してみましょう。
例えば、家族の中で2～3人が引っ越し、大型家具や家電がない場合、単身パックが利用できる可能性もあります。

まとめ：家族連れの引っ越しはパック選びから始めよう

家族で引っ越しする場合、家族の数だけ引っ越しのスタイルがあります。
どこまで引っ越し会社のスタッフに任せるのか決めてからパック選びをしましょう。
引っ越し会社に荷造り・荷解まで依頼する形は、費用こそかかりますが手間は格段に減らせます。
子どもが赤ちゃんの場合や、引っ越し直前・直後からすぐに仕事が忙しい場合はおまかせパックがおすすめです。
反対に、子どもが大きくなって引っ越し作業に人手がかけられる場合は、スタンダードプランを利用すれば引っ越しにかかる費用を抑えられるうえ、プライバシーも保てます。